電話(1997/04/20)

 電話をかけるその指が、最後の数字でふと止まる。

 静かに受話器を下ろし、溜息と共に天を仰ぐ。


 君の声が聞きたくて。

 君の心が知りたくて。


 胸の鼓動が切なくて。