黄昏(1994/10/14)

 可愛い女が好きなの?と

 君はぽつりと呟いた

 僕は苦笑し俯いて

 苦いウォッカを飲み干した


 飾らぬ君も好きだった

 そういう君に恋してた

 ほんとに君が好きだった


 悲しい昔の思い出を

 君は笑って話し出す

 僕の知らない一面を

 なぜか無理してさらし出す


 強がる君も好きだった

 そういう君に恋してた

 ほんとに君が好きだった


 この頃何だか鬱なのと

 溜息もらす帰り道

 その横顔を盗み見て

 心が痛む秋の夕


 落ち込む君も好きだった

 そういう君に恋してた

 ほんとに君が好きだった


 ほんとに君が好きだった