- The slippery Catwalk to Glory -
そっか、もう三年半も経つんだ。
椅子にもたれ、指折り数えながら、
過ぎ去った時に、過ぎ去った出来事に、思いを巡らす。
あの時から二度と奏でる事のなかった、
つい最近まで存在さえ忘れかけていた、
ゼンマイ仕掛けのオルゴール。
今度、この蓋を開ける時は、どんな音色がするのだろう――?
そんな事をぼんやり考えながら、僕はゆっくりとネジを巻いた。